まずビル・エバンスは押さえとかないとね
さてさて今日からモテるJAZZということでおしゃれなジャズを紹介していこうと思うんですが、まずはビル・エバンスの"ワルツ・フォー・デビー"。コテコテだけどやっぱりこれは押さえておかないとね。
日本人はピアノトリオ(普通はピアノ、ベース、ドラムですな。ちょっと古いタイプではドラムの代わりにギター。これはナット・キング・コールとかが代表的でしょうか)が好きと言われてますが、そのピアノトリオに革新をもたらしたこの人。それまでのピアノトリオというとピアノが主役でベース・ドラムはその下を支えるあくまで脇役でしかなかったものを、全部の楽器を対等に捉え、インタープレイ(相互の演奏に反応するようなプレイといえばいいでしょうか)をグッとクローズアップしたわけです。
そしてこの"ワルツ・フォー・デビー"はその彼の組んだピアノトリオの中でももっとも有名なスコット・ラファロ、ポール・モチアンとのトリオでの作品。特にスコット・ラファロはその革新的なプレイで重要なベーシストなんだけど、この後交通事故で死んでしまいます。いわゆる夭逝の天才ですな。
主役のビル・エバンスももちろんジャズ史上に重要なピアニストでそれまでは単音で弾きまくるスタイルが主流であったところ和声にも非常に気を使った知的というかリリカルなプレイをする人です。熱さも持ち合わせてますけどネ。
こう解説してるとなんか難しげな感じがするかもしれないけれど、そんなこと何も考えずとも普通に素人が聴いても普通に良いってのがすごいところ。このアルバムはライブ盤なんだけどお客さんのざわめきなんかも入っていかにもライブ盤って感じでその雰囲気だけで『イェイ!』とでもおじさんジャズファンなら言っちゃうでしょうね。そういうジャズ文化に慣れてない女性の前では引かれちゃうかもしれないので気をつけましょうね。